幸福感を感じている人の脳内で起こっていること

人の「幸せ」というと基準のない漠然とした感情というイメージがあります。

ですが実はこの人の「幸せ」は科学的に証明することができる気持ちなのです。

というのは人は何らかの行動や刺激があると脳内から特定の物質が分泌されるという体質を持っており、その分泌量が増えることで快感を感じるというしくみだからです。

この幸福感をもたらす脳内物質のことを「幸せホルモン」と呼びますが、その種類として「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」といったものが挙げられます。

つまり裏を返して考えればこのような「幸せホルモン」が多く分泌されるような行動や習慣をとっていくことで、人は人生の中でより多くの幸福感を得られるようになるということです。

何をしてもつまらない、やる気が起こらないといった気分が続いている時というのは「幸せホルモン」の分泌量が落ち込んでいる時と考えられるのでまずは多く分泌される行動を意識してとってみるということをおすすめします。

「幸せホルモン」として分類されるものとしては上記のほか、「カフェイン」や「GABA(ギャバ)」といったような食品や嗜好品から摂取をすることができるものもあります。

外部から物質を取り入れることで同じように幸福感を感じることも確かにできるのですが、そうした体内ではないところから幸せホルモンを多くとるようになってしまうと本来の体内の分泌力が落ちてしまうことにもなるのでとりすぎには十分注意をしたいところです。

具体的にどういう時に幸せホルモンは分泌されるか

幸せホルモンとして分類されるものの中でも、とりわけ生活習慣でコントロールしやすいとされているのが「セロトニン」です。

セロトニンは正確にはホルモンではない脳内物質の一つなのですが、脳幹にあるセロトニン神経という専用の神経細胞が活発化することにより多くの分泌が行われるようになります。

セロトニンが脳内で分泌されるようになると大脳新皮質に強く働きかけが起こり、集中力が増したり発想力が出てきたりします。

いわゆる「覚醒」した状態になるときに必ず多く分泌されているのがセロトニンなので、日中の分泌を促していくことで仕事にしても勉強にしても効率よく頭を働かせていくことができるようになります。

またセロトニンは大脳新皮質を活発化させるということから、物事を考える力を高めてくれそれがポジティブな思考をしやすくしてくれます。

セロトニンが低下している人はイライラしたり切れやすくなったりと、いわゆる「幸福感がない」状態になってしまいます。

セロトニンが多く分泌されている人は顔つきが明るく、頭の回転が早い状態になるのでそれが多くの人をひきつけ生活をより豊かなものにしていってくれます。

そんなセロトニンを多く分泌するために最も有効とされるのが「朝日を浴びる」ということです。

たったそれだけ?と思ってしまいそうですが、人は日光に健康面を多く左右されるという体質があり、朝きちんと起きて朝日を浴びるというだけで脳内の働きをよくすることができます。

朝方の生活習慣が推奨されるのもこれが理由で、早起きをすることがそれだけで健康を呼び寄せてくれるのです。

便秘になると幸福感が低下する

もう一つセロトニン分泌で大切なのが、腸内環境を良くしないと分泌量が低下してしまうということです。

腸内の環境が悪く内蔵機能が低下してしまうとセロトニンの分泌量が抑えられてしまうということも研究によって明らかになっており、便秘になりやすい人はそれだけで幸せを感じにくくなってしまうというふうに言えます。

腸内環境をよくすることはダイエットや病気予防の観点からも必要なので、普段の食生活を気にしてきちんとした食事を決まった時間に取れるようにしていきましょう。